当院の痛みに対する考え方
~除痛治療を
お考えの方へ~
「痛みへの恐怖」として様々な原因と対策は考えられますが、どこまでいっても残るのが、「痛み自体への恐怖感」です。よく、インターネット上でも「無痛治療」という言葉を目にしますが、当院ではあえて、
「無痛治療」という言葉は用いません。
全身麻酔や静脈内鎮静法ならば、治療中の痛みは感じずに済むことは可能ですが、
点滴を行うための静脈ルート確保には注射が必要で、その痛みはあります。また、わずかではありますが、リスクも存在します。適切な環境下での実施が求められますので施設は限られますし、費用面での追加負担も避けられません。
それでも、必要な際は有効な方法ですので選択していただくことは全く問題ありません。
残念ながら、当院では現在そういった方法は実施しておりませんので
必要な場合は他施設のご紹介をさせて頂きます。
そういった特殊な状況を除いた時に、
「完全無痛治療」なるものが可能なのか?
答えは「No」です。
急に歯が痛くなった時に、駆け込みで特殊な方法はできませんし、急性炎症時で状態がひどい場合は、どれだけ経験を積んだ優れた医師が治療をおこなったとしても、痛みを完全に取り去ることはできません。
「完全無痛」という言葉は過大な表現であり、
現実的に「いつでも痛みを0にする」ということが不可能であることを理解することも必要です。
除痛治療
ここで言う「除痛」とは「痛みを全て取り除く」という「無痛」の意味ではありません。
条件が整っていれば、痛みを感じない「無痛」で済むこともたくさんありますが、
基本的には「できるだけ痛みを取り除く」という意味合いです。
前述の通り、状態が良くない場合は、どうしたって、「痛いものは痛い」のです。
当院でも、注射の麻酔の前には必ず、表面麻酔を行います。しかし、表面麻酔だけでコントロールできる痛みはわずかですし、表面麻酔をしても、注射の痛みを常に0にすることはできません。
条件が整えば、痛みを感じずに注射の麻酔も治療も終えることはよくあります。
痛みに対する配慮をしっかりと取り組んでいる医院ですので、「痛みなく治療が終えられた」と患者様に言っていただけることも多いです。できる限り、それを目標に毎回の診療に取り組んでおります。
「除痛治療」の考え方
- できるだけ細い注射針を用いる。
- 針を刺入する粘膜に緊張を与え、
垂直に瞬時に刺入する。 - 麻酔の液を低速度でゆっくりと注入する。
- 刺入する場所は、粘膜上に痛点の少ない箇所を選択する。
- 麻酔が効きにくい部位には、段階を踏んで周囲から徐々に麻酔を効かせていく。
- 局所の浸潤麻酔では効果が低い場合には、伝達麻酔を行い、遠い位置からの痛みのブロックを行う。
他にも様々な事柄に配慮しながら、1回1回の麻酔を行っています。
侵襲が強く、痛みを伴いやすい場合は術前に鎮痛剤の内服をしてもらい、痛みが起こりにくい環境を整えます。
「痛み」を理解し、「痛み」と
日々向き合っているからこそ、
安易に「無痛」という言葉を
使いません。
特殊な状況や、ニーズに応じて、全身麻酔や静脈内鎮静法は必要であることは明らかである反面、 日々の生活の中で、困った時に頼りにしたい、近くの「かかりつけ歯科」にその要素は必ずしも必要ではありません。
当院のコンセプトでもある「Primary Care:プライマリケア」は地域の「かかりつけ歯科」として、患者様に安心して総合的で継続的な医療を受けていただく施設であることを意味しています。そのために、日々研鑽を積んでおります。
院長は、JDA:日本歯科医学振興機構の理念に賛同し、臨床の現場においての麻酔、疼痛コントロールについて学び、臨床歯科麻酔管理指導医の資格も取得しております。
治療が必要な場合、1回で全ての治療が完了することは少ないです。
何度か通院は必要になってきますし、そういった治療が必要な病気を作らないための「予防歯科」は定期的なメインテナンスの実施継続が不可欠です。
当院は、責任を持って患者様の治療を請け負い、健康を作っていく、そのお手伝いをさせていただく歯科医院です。
ですから、患者様の立場に立って、できる限り無痛に近づける「除痛治療」を提供できるよう
これからも取り組んでまいります。
「痛み」への不安がある方はぜひ当院に
ご相談ください。
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